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実はとても大切な糖質

こんにちは、栄養士でスポーツフードアドバイザーの大貫ちあきです。

 

糖質は、主要なエネルギー源でご飯やパン、麺類などの主食となる食品やイモ類、果物等に多く含まれています。

 

糖質の中で一番小さい形がブドウ糖や果糖などの単糖類と呼ばれるものです。

ブドウ糖と果糖が結合したものが砂糖、ブドウ糖がたくさん結合したものがデンプンで、それらは消化吸収の過程でブドウ糖になります。単糖類は吸収が速く、結合が多くなるほど消化吸収に時間がかかりますが、糖質全般に吸収は速いです。糖質は、咀しゃくの段階から消化が始まるので、よく噛むことはとても大切です。

 

エネルギーとして使われなかったブドウ糖は、グリコーゲンとして肝臓や筋肉に蓄えられます。肝グリコーゲンは脳のエネルギー源として優先的に使われ、空腹時の血糖値維持のためにも使われます。筋グリコーゲンは筋肉のエネルギーとして使われます。

 

糖質が不足すると、肝臓や筋肉のグリコーゲン貯蔵量が減少し。疲労や筋肉低下、血糖値、脳の活動低下を招き、運動が続けられなくなります。

 

たんぱく質のところで、朝からしっかりたんぱく質を摂る重要性をお話しましたが、同時に糖質もしっかり摂ることも大事なのです。

 

また、練習の後はできるだけ早く糖質とたんぱく質の摂取をすることが望ましいとされています。(筋肉グリコーゲンの回復効率アップ)食事までに時間が空くようなら、補食を取り入れるのも有効です。学校に補食を持って行けない小中学生は帰宅後のつまみ食いも許してあげてください。

 

糖質の摂取量は、必要エネルギーの40~60%くらいなので、活動や体形によってもかなり差はありますが、おおよそ必要エネルギーの半分くらいと考えるとけっこうな量となります。

ただし、砂糖やお酒にも糖質が含まれるので、油断するとすぐに過剰摂取にもなります。たくさん摂りすぎて肝臓や筋肉で処理しきれなくなったブドウ糖は中性脂肪となり脂肪組織に貯蔵されます。

 

ご飯などの主食となる糖質をしっかり食べないと、身体はてっとり早く糖質が吸収できる甘いお菓子が欲しくなりがちです。甘いものがやめられない人は、主食をしっかり食べた方がそういう欲求を抑えられる可能性があります。

 

カロリーゼロの甘い食べ物や飲み物は、人工甘味料が使われていることが多く、糖質が含まれていなかったりするので、糖質を要求している身体が満足せずに、依存性が出たり糖を取り込みやすい体質になり、かえって太る!?という説も出てきています。たまに摂るのはいいとして、常飲常食は避けた方がいいかもしれません。

 

主食ではなく、お菓子やアルコールが糖質摂取の大半になってしまうと、腸内環境の悪化やビタミン・ミネラル不足となり、故障にもつながってしまうので注意しましょう。

 

まずは、しっかり主食、副菜を摂り、幸せホルモンが出る程度のお菓子やアルコールというところでしょうか。

(*お菓子やアルコールが幸せホルモンを作るわけではありません。)

次回は、食物繊維についてのお話の予定です。